溺愛予告~御曹司の告白躱します~


「あなたが蓮くんの今の彼女?」


突然声をかけられ、一瞬思考が止まる。

椅子に座ったまま視線を上げると、明るい茶色の髪を綺麗に巻き、冬だというのに惜しげもなく細い足を晒したミニワンピースに淡いラベンダーカラーのコートを羽織った可愛らしい女性がこちらを睨むように見下ろしていた。

「あの…?」
「私のことを捨てて選んだっていうから、どんな女なのかと思ったら。それとも、もうその彼女とは別れて別の人なの?」

吐き捨てるように言われたセリフで、ようやく今自分が蓮の元カノに遭遇してしまっているのだと理解した。

ちょっと可愛すぎない?
高校の頃からの付き合いだと聞いている。制服を着ていたこの人はさぞ美少女だっただろう。

蓮は面食いだったのか。…いや、私と付き合ってる時点で違うか。

今日の私は寒さ対策万全。白のパーカーにグレーのロングチュールスカートを合わせ、当然下にはタイツ着用。アウターは黒のショート丈のダウンジャケット。

首にはマフラーをぐるぐるに巻いて、肌見せの『は』の字もない。

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