あの夢の続きをもう1度描けたら
ニゲラも人見知りしないみたいで、嬉しそうな顔をしていた。
それで皆が驚いて、どんどん興味が湧いたみたいで大勢の人に囲まれてしまったのだ。
今はその人混みからようやく解放されて、2人と1匹で隣に並んで歩いている。
そしてようやくユラハの家にたどり着くと、アランとユラハが外で何かしていた。
「フロース・ボラーレ」
「……! すげー!」
ユラハが魔法で花を見せて、アランは感嘆の息をもらす。
ユラハの家の庭はお花で溢れていた。
わたしの家の庭もお母さんのおかげでとても綺麗な花に囲まれている。
……なんか似てるな。
まるで自分の家にいるみたいな気分に浸っていると、ユラハ達はこちらに目を向けた。
「いるなら声かけてよ」
「いや、そんな勇気ないよ!」
「右に同じく」
わたしとユキがそれぞれ言い張り、ユラハはクスッとおかしそうに笑みをこぼす。