あの夢の続きをもう1度描けたら

何かあるんだろうか。

異様な光景に好奇心が湧く。


目を細めながらも、一歩ずつその収納庫に近づいた。

そして扉を開けると、強烈な光が私の身体を包んだ。


これって一体……。

あまりの眩しさに目を閉じたその瞬間。



「……え」


──地面が消えた。


包まれていたはずの光が消えて、世界が反転し、太陽も、芝生でできた地面も遠ざかっていく。


「うわあああああーっ!!」


気づいた時には、広くて長いトンネルのような空間の中を、真っ逆さまに落ちていた。


どうしよう、わたし死ぬんじゃ……というか、なんなのこれ!?


大きな悲鳴を上げながら見上げると、そこには小さな光が見えた。

わたしはその光に向かって落ちていく。


とりあえず突破口があるだけ安心した……と呑気考える余裕があるわけもなく、わたしは落下し続ける。

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