恋愛境界線

「それに、いつだったかは、緒方君に冷蔵庫の食材の片付けまで頼まれていたし」


「……よく、そんな私でも忘れてる様な細かいことまで覚えてますね」


「昔から、記憶力には自信があるんだ」


いや、感心したんじゃなくて呆れたんですけど。


そして、あの時の会話を聞かれていたことに驚きを隠せないんですけど。


「てか、人のことをストーカーか?とか言っておきながら、課長の方がよっぽどストーカー気質じゃないですか」


「それは、話を逸らそうという魂胆(こんたん)か?」


「違います。ただのツッコミです。でもって、財布や腕時計は、渚のマンションに遊びに行った時に忘れてきただけです」


冷蔵庫の食材だって、元々は鍋パをしようと思ってあらかじめ用意していた食材だ。


それを、渚の都合が悪くなったからと駄目にしてしまうのは勿体ないから、自分のことはいいから、私と純ちゃんで勝手に食べとくようにって意味で言っただけで。


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