恋愛境界線

「芹沢さん?何を言い出すの?そもそも、一人で何をするつもり?」


「何もしません。ただ話をするだけですから大丈夫です。それに、課長なんてまだ身体が本調子じゃないですし。ね?」


支倉さんと若宮課長、二人を同時に宥めようとしたけれど、二人は納得してくれない。


「それで私が、すんなり帰ると思ってるの?」


「昨日、君の様子はどこかおかしかったのに、どこをどうすれば、その大丈夫を信用できると?」


「二人共、落ち着いて下さい。何度も言いますが、私はただ同じ職場の人と話をしようとしてるだけですよ?」


「それを危険だと心配しているんだろう」


支倉さんも若宮課長もお節介を焼く様な人たちじゃないのに、どうして。


こんなにも本気で心配してくれる二人だから、私が何とかしてあげたいのに。


「若宮課長は、私の恋人でもなければ身内でもないのに、何をそんなに心配してるんですか?」


私の言葉に、奥田さんが「そうそう」と便乗する。


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