恋愛境界線

「こっちはこっちで、これから遥ちゃんと仲良く、ちょっと込み入った話をしようとしてた所だったのに。邪魔しないでくれる?」


無粋だよね?と、私に同意を求めながら距離を縮めてくる。


それを若宮課長が片手で遮った。


「奥田、ふざけるのも大概にしろ」


若宮課長がいつになく怒った口調でそう言うと、それが気に障ったのか鼻で一笑した。


「もしかして、若宮も実は彼女狙い?」


「芹沢くんは私の部下だ」


「部下ね。あぁ、そうか。上司なら部下のことを把握してて当然か。何だかんだ言って、お前はいつもオイシイところを全部持ってくもんな」


「それは、どういう意味だ?」


険悪な雰囲気の二人に、たまらず間に割って入った。


「若宮課長、それから支倉さんも、私なら本当に大丈夫ですから、とりあえず今日はもう帰って下さい!」


< 547 / 621 >

この作品をシェア

pagetop