期間限定恋人ごっこ【完】番外編
すると久志くんは了解と言って中へと入っていった。
3分もしないうちに戻ってきた彼の手には2つのアイスが握られていた。
ストロベリーとチョコレートのアイス。
しかもそれはハー〇ンダッツのやつだ。
この子あんな高いもの買ってきたの?
それなら別にストロベリーじゃなくて普通に安いやつでよかったのに、と思いながらもお礼を言って受け取った。
『ん…美味しい』
一口、口の中に入れたそれはとても冷たくてとても美味しかった。
隣で食べている久志くんも美味しいという顔をしている。
『久志くん歩きながら食べよ』
「あ、ふぁい」
口の中にアイスが入っているため間抜けな返事をした彼に対して笑ってしまった。
そんな彼は先輩!と恥ずかしそうに怒る。
そんな姿さえも可愛い。
そして数分歩いた頃、公園が見えたのでその公園に入り、ベンチに腰掛けた。
『ごちそうさま』
食べ終えて空になった自分のカップ。
隣に視線をやると彼も同じように食べ終えていたので彼の分も一緒に捨ててあげる。
食べ終えて話題もない今、私はアレを言おうと口を開いた。