姉のカレシの、闇に溺れて




 今ので何かを確信した橘は、ニヤけながら俺の元へやってきた。そして、まだ登校してない前のヤツのイスを俺の方へ向け、遠慮なく座った。




「前々から思ってたんだけど、南瀬って紗和の事好きだよね??」



「それ聞いてどうすんの」



「へー、紗和に言っちゃおうかなー、どうしようかなーーー?」



 俺の弱みを見つけました、と言わんばかりに嬉しそうな橘をただただ無で見る。



「ちょっと何! その反応!! ”何でもするから紗和に言わないで!”って必死になるトコでしょ!!」


 ………………いや、そんな事言われても。



 俺、月野に告ったし。もう気持ち伝えちゃったし。今更必死になれないし。



< 267 / 271 >

この作品をシェア

pagetop