君の想いは僕のもの。




「じゃあ、行ってくるから。変な男について行ったらダメだよ?」



「わたし、小学生じゃないんだけど!」



「あ、そうだったか(笑)」



せいちゃんはわたしをバカにしながらも綿あめを買いに行ってくれた。



〈ねえ、あの人かっこよくない……!?〉
〈あんた、話しかけてきなよ〉
〈ええ?しょーがないなぁ〜〉



わたしの近くにいた女の人達がそう言った。



(ええ!?あの人ってせいちゃんのこと……だよね。なんか嫌だな……)



そう思ったわたしは、走って綿あめの屋台に並んでいるせいちゃんの元へ向かった。



「せいちゃん!」



「あれ、有季。座っててって言ったのに」



「綿あめ我慢できなくって!歩きながら食べよ?」



「そんなに早く食べたかったの?(笑)」



そう言って、せいちゃんがまたわたしをバカにしたような感じで笑った。



「せいちゃん、またわたしのことばかにした〜!」
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