狼男



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閉店時間ギリギリを狙って入ったスーパー。

“半額”のシールが貼られた幕の内弁当を買って帰宅した後、ボ~っとしながら求人誌を眺める。






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「お?新人さん?」


「あ・・はい!!経理部の小松ですよろしくお願いします!!!」


「・・・何カップ?」


「・・・・・・・・・・・はい?」


「ズバリ・・E寄りのDでしょう!?」


「・・・すごい・・当たりです!!」


「えー!?なんかリアクション違くない!?」

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正社員は絶対無理・・。
派遣社員もほぼ無理・・。

接客業はお客さんに指摘された瞬間に終わる・・。

今までそれで何度も辞めさせられた。



スーパーの品出しとか袋詰めとか人前に出ない“裏方”でも、

同僚や噂好きのパート軍団にバレた瞬間に終わる・・。

今までそれで何度も辞めさせられた。








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「なんでもかんでも経費計上しないでください!!」


「いやいや!これは“取引先の接待”という大事な経費だべ!?」


「“うまい棒2本&カロリーメイト”ってこれ絶対上原さんのお昼ですよね!?」


「あ・・さすがにバレバレ?」


「私が上原さんの担当になったからには、もう絶対変なものには承認印押さないですから!!」


「あ!じゃあ弁当作ってきてよ!」


「・・・・・・・・・・はい?」


「アンナっちが弁当作ってきてくれたら、

俺の栄養も偏らないし、
不正計上しなくなるし一石二鳥じゃね?」


「・・・私・・和食中心ですからね!!」


「えー!?ひょっとして頼まれたら断れない性格!?」

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