吐息
たしかに夜の世界には、真咲さんから誘われて入った。
けれど、これは自分で選んだことでもある。
私はふっと息を吐くと、陸くんに笑いかけた。
「無理してないよ。大丈夫!」
「そっか……華がそう言うなら……うん。まぁ、どっちにしろ未来は変わらないしな……いっか」
なにか言いたいことを飲み込んだような陸くんに、私は眉をひそめた。
「ぇ、なにその妙な言い方〜」
「いや、別になんでもない。久しぶりの出勤だな。1ヶ月ぶりだっけ?」
「そっ、大事な仕事復帰の日なんだから、明るく送り出してよね!」
「おう! 今日、華の担当俺だしな! まかしとけ!」
ガッツポーズする陸くん。