涙の理由
「今、私が柚惟ちゃんに話かけたから色をぬったの!で、柚惟ちゃんに話し掛けなければ真っ白のままだったと思うよ」
そう言いながら視線を私にさしてきた。
「ねぇ、私柚惟ちゃんの色になる!」
何を言っているのか。私はただ彼女を見つめていた。
「ん〜何て言えばいいかな……親友になりたいの、柚惟ちゃんと!!」
目をキラキラさせながら私の両手をとった。
「よろしくね、柚惟ちゃん!」
彼女は明衣とは違う笑顔で私を見ていた。
彼女の笑顔は眩しい
―「私が柚惟ちゃんの色になって柚惟ちゃんの無紙を色付けてあげる!」――……。