不倫
5
軽くシャワーを浴び、バスタオルを巻いて出て来た秋子に、沢田はほぐした浴衣を渡そうとしたが、秋子はそれを拒んだ。そのままベッドに潜り込み、シーツで隠しながらタオルを外した。沢田は浴衣のまま秋子の横に滑り込んだ。沢田の冷たい脚に秋子の脚が温かく触れた。
沢田は手を伸ばしてビールを1本取り、リングプルを引き上げただけにして秋子に渡した。1本全部は飲めないと秋子が言うので、沢田は自分の分は開けずにおき交互に飲んだ。ヘッドボードに体をもたせて秋子がしんみりと話し始めた。
「昔ねぇ」
「うん」
「一緒に居た頃」
「うん」
「私の部屋でブルーハワイの飲み比べしたの覚えてる?」
「そんな変な物飲み比べなんかしたっけなぁ」
「したのよ。2人ともひどい二日酔いで次の日の授業は全部パスしたわ」
「そうだったけな。それは覚えてないけど、お前の部屋に居た半年の間に前後不覚になる位飲んだことが何度かあった」
「そうそう」
「裸で外へ飛び出そうとしたことがあって、止めるのが大変だった」
「私が?」
「そう、お前が」
「・・・貴方だったかしら」
「何が?」
「近くで火事があった時、裸で窓から身を乗り出して火事を眺めたの」
「おっと、それは俺じゃないな」
「誰だったかしら」
「ハハハ、旦那が聞いたら驚くぜ」
「離婚よ」
「望むところだろ」
「イヤな人」
最後の一口を沢田がぐっと飲み干した。
「あれからブルーハワイは嫌いになったわ」
空き缶をベッドサイドテーブルの上に置きながら、沢田は小さく笑った。
「もう1本開けようか」
テーブルを指して沢田が言う。
「もう良いわ。お腹がタポタポいうから」
「そんなに激しく動かなきゃ良いさ」
「もう、ホントにイヤな人ね」
秋子が振り上げた右手を沢田が受け止め、そのまま自分の方に引き寄せた。横たわった秋子の腰に腕を回し、引き寄せ、もう片方の手で自分の浴衣の帯をほどきにかかった。ごわごわした浴衣が秋子の肌に触れていた。帯がほどけると秋子は沢田の肩から浴衣を外し、腕を抜いてやった。脱いだ浴衣はそのままにして、沢田は帯をといた手で秋子の体に触れた。小さなキスを何度も交わし、徐々にお互いの腕に力を籠め、そして激しく求め合った。
秋子の体は昔より柔らかくなったと沢田は思う。女らしく丸みを帯びて来たとも思う。秋子は、自分の体は肉が溶けてブヨブヨになったと言うが、沢田はそうは思わない。昔程ではないにしろ、少し日に焼けた締まりの良いきれいな体だと思っている。沢田が今までに抱いた女たちの中でも一番魅力的な体をしている。こうして秋子を抱く度に、沢田は秋子が他の男と結婚したことを惜しいと思うのであった。
「秋子の体、見たいな」
「いやだって言ってるでしょ」
「俺も一回りして見せてやるよ」
「絶対にいや」
「ちっとも変ってないよ。ほら、ここだって・・・」
胸から下へ移動しようとする沢田の頭を、秋子はしっかりと押さえて体をよじった。
「絶対にだめ」
沢田は素直に諦めた。時間が経てば秋子も恥を捨てるだろうと、この先に期待をした。
軽くシャワーを浴び、バスタオルを巻いて出て来た秋子に、沢田はほぐした浴衣を渡そうとしたが、秋子はそれを拒んだ。そのままベッドに潜り込み、シーツで隠しながらタオルを外した。沢田は浴衣のまま秋子の横に滑り込んだ。沢田の冷たい脚に秋子の脚が温かく触れた。
沢田は手を伸ばしてビールを1本取り、リングプルを引き上げただけにして秋子に渡した。1本全部は飲めないと秋子が言うので、沢田は自分の分は開けずにおき交互に飲んだ。ヘッドボードに体をもたせて秋子がしんみりと話し始めた。
「昔ねぇ」
「うん」
「一緒に居た頃」
「うん」
「私の部屋でブルーハワイの飲み比べしたの覚えてる?」
「そんな変な物飲み比べなんかしたっけなぁ」
「したのよ。2人ともひどい二日酔いで次の日の授業は全部パスしたわ」
「そうだったけな。それは覚えてないけど、お前の部屋に居た半年の間に前後不覚になる位飲んだことが何度かあった」
「そうそう」
「裸で外へ飛び出そうとしたことがあって、止めるのが大変だった」
「私が?」
「そう、お前が」
「・・・貴方だったかしら」
「何が?」
「近くで火事があった時、裸で窓から身を乗り出して火事を眺めたの」
「おっと、それは俺じゃないな」
「誰だったかしら」
「ハハハ、旦那が聞いたら驚くぜ」
「離婚よ」
「望むところだろ」
「イヤな人」
最後の一口を沢田がぐっと飲み干した。
「あれからブルーハワイは嫌いになったわ」
空き缶をベッドサイドテーブルの上に置きながら、沢田は小さく笑った。
「もう1本開けようか」
テーブルを指して沢田が言う。
「もう良いわ。お腹がタポタポいうから」
「そんなに激しく動かなきゃ良いさ」
「もう、ホントにイヤな人ね」
秋子が振り上げた右手を沢田が受け止め、そのまま自分の方に引き寄せた。横たわった秋子の腰に腕を回し、引き寄せ、もう片方の手で自分の浴衣の帯をほどきにかかった。ごわごわした浴衣が秋子の肌に触れていた。帯がほどけると秋子は沢田の肩から浴衣を外し、腕を抜いてやった。脱いだ浴衣はそのままにして、沢田は帯をといた手で秋子の体に触れた。小さなキスを何度も交わし、徐々にお互いの腕に力を籠め、そして激しく求め合った。
秋子の体は昔より柔らかくなったと沢田は思う。女らしく丸みを帯びて来たとも思う。秋子は、自分の体は肉が溶けてブヨブヨになったと言うが、沢田はそうは思わない。昔程ではないにしろ、少し日に焼けた締まりの良いきれいな体だと思っている。沢田が今までに抱いた女たちの中でも一番魅力的な体をしている。こうして秋子を抱く度に、沢田は秋子が他の男と結婚したことを惜しいと思うのであった。
「秋子の体、見たいな」
「いやだって言ってるでしょ」
「俺も一回りして見せてやるよ」
「絶対にいや」
「ちっとも変ってないよ。ほら、ここだって・・・」
胸から下へ移動しようとする沢田の頭を、秋子はしっかりと押さえて体をよじった。
「絶対にだめ」
沢田は素直に諦めた。時間が経てば秋子も恥を捨てるだろうと、この先に期待をした。