マネキン少女
「迷惑掛けてごめんなさい……」
「そんな謝るなって!!」


そう言われても、申し訳無い気持ちが大きくて仕方がない。


「いや、本当に迷惑掛けてばっかりで……」
「そんなに悪いと思うなら、俺の彼女にでもなるか?!嫌だろ!好きでも無い奴と付き合うなんて!!今のるるちゃんは隙だらけだから、気を付けろよ!!」


本当にその通りだ。
今の私は、少しだけおかしいのかも知れない。


今、ユウヤの彼女になれたら幸せだろうななんて思っている自分がいる。


「うん……」
「家まで送る?」
「いや、前に会った公園で良い……」
「家に帰り辛いのか?!俺さ、ガチでなんもしないから、辛い時は俺の家でまったりしたら良いよ!!」
「大丈夫……」
「いつものるるちゃんだ!!まぁ、弱ってるるるちゃんも好きだから、なんかあったらメッセージ頂戴ね!!」
「ありがとう……」


真っ暗な公園に車が停止したら、「ありがとう」とだけ伝えて降りた。


何故かユウヤまで車から降りて、公園に向かって歩き始める。


「……」
「なんで、付いてくるんだろうと思ってるだろ?」
「吐き気がして、それどころじゃない……」
「お茶かなんか買って来ようか?」

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