マネキン少女
甘えているみたいで嫌だけど、限界だ。


「お願い出来ますか?」
「そんな気を使わなくていいから!」
「私はトイレ!」
「はいはい!ゆっくりしてね!」


この日、ユウヤは真っ暗闇の中、私の体調が良くなるまで付き添ってくれた。


空が薄ら明るくなってきたから、お世話になっている家族が目を覚ますだろう。


「皆、起きるからそろそろ帰るね!」
「大丈夫?」
「うん……」
「真面目にいうけど、るるちゃんの為ならいつでも駆け付けるから連絡頂戴ね……」
「うん。ありがとう!!」


ユウヤと別れるとコッソリ家に帰って、ベッドに横になる。


学校がはじまるまで、瞼を閉じた。


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