マネキン少女
「あ、るるちゃん。なかなか出なかったけど大丈夫かな……?」


電話の相手はマネージャーで、夜に電話をすると言っていた事を思い出す。


「あ!大丈夫ですよ!!電話なかなか出れなくてすいません!!」
「あ!元気そうだね。元気なら良いんだ!で、るるちゃんに話が有るんだけど!!」


話__


「話ってなんですか?」
「るるちゃんて、ヒロ君の彼女でしょ?」


そうだ。
私は、間違いなくヒロの彼女。


「そうですね!」
「今さ、その話で3チャンネルが凄い事になってるんだよ!まあ、3チャンネルは見ない事をオススメするけど……」


そう言えば、朝に3チャンネルを見た時私の名前が出ていたっけ。


「で?」
「るるちゃんに色んな仕事の依頼が来ているんだよ!!」


最初は有名になったり、自分を認められたくて始めた仕事。


でも、途中からはヒロとの暮らしを夢見て働いていたからか、仕事の依頼が沢山なんて言われてもピンと来ない。


「色んな仕事って……?」
「勿論、雑誌の仕事も増えるし!あ、ティーン雑誌はもうすぐ卒業になるでしよ?」


確かに、今の雑誌は今年で卒業になると聞いていた。


「はい!!」
< 176 / 181 >

この作品をシェア

pagetop