秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない
 
「相良さん。恵麻を見ていていただいてありがとうございました。恵麻、そろそろ寝るよ」

 相良さんに髪を乾かしてもらったあと、私は明日の朝食の準備を簡単に済ませ、ソファーに並んで座りテレビを見ていたふたりに声をかけた。

「まって、ママ。キリンさんだけみたい」

 動物番組を見ていたらしい。そう私に訴えてきた恵麻は、瞬きも忘れ、口をぽかんと開けたままテレビの画面を眺めている。

 恵麻は動物が好きで、今より幼い頃からよく動物が出演している番組を見てはこんなふうに夢中になっていた。

「おっきい……」

 驚いたようにつぶやく恵麻に、相良さんが反応する。

「恵麻ちゃんはキリンさんが好きなんだ」

「うん。えほんでしかみたことないけどすき!」

「じゃあ、日曜日本物を見にいこうか」

「えっ、いいの!?」

 相良さんの言葉に、恵麻がソファーの上に立ち上がって彼に押し迫った。
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