秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない

 数日後の日曜日。

 私と相良さんは、お昼ご飯を食べ終え、リビングのテーブルに画用紙を広げてお絵かきしていた恵麻の隣に座る。

「恵麻。ママたち、恵麻に話があるの。聞いてくれる?」

 私が声をかけると、恵麻が画用紙にクレヨンを走らせていた手を止め、顔を上げる。画用紙にはキリンが描かれており、よく見るとテーブルの上には動物園で相良さんに買ってもらったキリンのぬいぐるみが置かれていた。

 思わず緊張が緩み、私は顔を綻ばせる。

「なあに?」

 恵麻は小首を傾げて私の言葉を待っていた。

「びっくりしないで聞いてほしいんだけど……」

 言い淀む私の手を、隣にいた相良さんが握ってくれる。大丈夫だと告げるように包み込んでくれる大きな手に、私はほっと肩の力が抜けていくのを感じた。
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