秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない
「今日はご馳走様でした」
相良さんのマンションへ帰ってきた私は、ダイニングセットのそばでコートを脱ぎ、ひと息ついていた相良さんに声をかけた。
あのあと晩御飯の買い物をして帰るつもりが、相良さんは『今日は夕食外で食べようか。店を予約してるんだ』と告げてマンションとは反対方向へと車を走らせた。
連れられたのは、和風フレンチのお店だった。
『ここならお座敷も個室になってるから、子供連れでも入りやすいと思う』と言う相良さんに、結局私たちは夕食までご馳走になってしまった。
和風フレンチという名前の通り、日本人がより好む具材や味つけにフランス料理をアレンジしたフランス料理店で、子供でも食べやすいメニューが充実していた。
外食など今までほとんどした経験がなかった恵麻も大喜びで、最初は私の隣に座っていたのに、気づくと相良さんの隣に張りついていた。
ふたりで手の大きさを比べたり、相良さんが出してくれた手帳に絵を描き合いっこしてみたり、傍から見ていると本当に親子のようだった。