秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない
 あまりの贅沢な一日に、帰りの車で恵麻も『きょうはたんじょうびみたい』と胸を膨らませた面持ちをしていた。

 私が今までしてあげられなかったとはいえ、こんな怒涛のように甘やかされていいのだろうか。家事をする約束だとはいえ、こんなふうにお世話になっているのに。

 私はケーキを乗せるお皿とフォークをトレーに乗せ、彼に使いかたを教わってコーヒーメーカーで淹れたコーヒーと、ホットミルクを持ってふたりが待つダイニングへと戻る。

「おいしそう」

「恵麻ちゃんはどれがいい?」

「えらんでいいの?」

「もちろん」

 ふたりは仲良く一緒にケーキ箱の中を覗いていた。

「じゃあ、これがいい! やまとさんは?」

「うーん。どうしようかな。先にママに選ばせてあげよう」

 相良さんの言葉に、恵麻がケーキ箱から勢いよく顔を上げる。
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