Crush~いつも君を想う~
認められたと思ってもいいのだろうか?

私のことを受け入れてくれたと解釈をしてもいいのだろうか?

聞きたいことや言いたいことはいろいろとあるけれど、
「はい、わかりました」
と、私は返事をした。

控え室を後にして『従業員専用出入り口』を通り抜けた。

「下駄を履いたのって、小学生の時以来だよね…?」

浴衣にあわせた下駄をカラコロと鳴らせながら、私は林太郎さんのところへと足を向かわせた。

この下駄も林太郎さんが浴衣にあわせて選んでくれたものだと、先ほど林太郎さんのお母さんが教えてくれた。

「林太郎さん」

林太郎さんの名前を呼ぶと、彼は私の方を振り返ってくれた。

「よくお似合いですよ」

心の底から微笑んで褒めてくれた林太郎さんに、私は微笑み返した。
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