Crush~いつも君を想う~
深呼吸をすると、林太郎さんは私と見つめた。

「一果さんのためならば、いくらでも…」

「ありがとう、林太郎さん」

お礼を言った私に、林太郎さんは満更でもないと言った様子だった。

「一果さんの好みにあわせられないかも知れないけれど…」

「林太郎さんが選んでくれるものだったら嬉しいよ」

そう言った私に、林太郎さんは照れたように笑った。

「楽しみにしていてね」

「うん、楽しみにしているね」

そんなことを話していたら、『桜楽』の看板が見えてきた。

あっと言う間に家に到着したみたいだ。

「それじゃあ、また明日」

「さようなら」

家の前で林太郎さんと別れた。

彼の後ろ姿が見えなくなったのを確認すると、家の中に入った。
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