i -アイ-
「タフですね?」
「いや、タフどころじゃないだろ」
「ゾンビだなぁ」
南、スキンヘッド、赤髪も驚いてる。
「あはは、ゾンビって。この人たちの方がゾンビじゃないですか!」
今の藍人は、藍人じゃなく、i だ。
「藍、お前」
「ごめんね、皆、お待たせ」
「いや、お前のことは待ってない。なんで来た。つか、どうやって来た」
司さんほぼ怒鳴ってる。
「ああ、そんな深い傷じゃないし、意識吹っ飛んだの寝不足だし。病院着いて目覚めたから麻酔無しで縫ってもらって速攻で来た!」
そんなこと、あるのか?
「気持ち悪いですね」
南が顔を引き攣らせる。
「気持ち、悪い……?」
ゾワァッと鳥肌が立つ。
何でそこで殺気立つんだ藍人。
「話に混ざって来ないでよ、うざい」
その言葉でコケそうになる。
「……若干傷つくな。なんだこれ」
「反抗期の娘がいなくて良かったです」
おっさん達には効くのか。
「だね、良かったね。」
ケラケラ笑う藍人。
「ふ、はははははははは」
狂ったように笑い出す赤髪。
「気持ち悪いな、本当に気持ちが悪いよ。
そのツラ」
一気に声が低くなる赤髪。