青春の花は素顔に咲く
(バレたら絶対白銀が責められるのがわかるんだもん)

 わかってて、言えないよ。こんな事。
 そもそもあたしは大丈夫。腕は痛いけど動かないわけじゃないし。特に普段酷使したりもしない。運動部でもないし。

 利き手ではあるけど、生活できないレベルではないし。

 だから、大丈夫。

「とりあえず、家までオレが付きそう」

 白銀は心配した様子で言った。

「いいってば」

 あたしはそれを拒絶する。
 だけど。

「それぐらいさせてくれ」

 白銀にしては強い言い方だった。

「……わかった」

 これは多分、断っても無駄だと思った。
 だからあたしは苦笑いしながらそれを受け入れることにした。
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