青春の花は素顔に咲く

 コロコロと転がっていくおにぎり。
 あたしは慌てて立ち上がる。

「白銀っ!?」

 とっさにあたしと同時に白銀が動いて……。

「危ないっ」
「!?」

 危なかった。
 白銀は車にひかれかけたのだ。

 それをあたしが突き飛ばして、あたしもひかれずにすんだ。

(腕が鈍く、痛いけど)

「おい、黒野!? 大丈夫か!?」
「大丈夫、あたしは平気。白銀は?」
「オレは平気だが……そういう問題じゃなく……お前、腕を痛めたのか?
 かばうようにしてるが」
「ちょっと痛いかも。でも多分折れてはないよ」
「病院に」
「大丈夫。冷やしておけばどうにかなるし、大事にはしたくないの」
「でも」
「おねがい。お母さんたちに知られたくないから」
「……黒野」
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