青春の花は素顔に咲く
「これで一件落着だね」
「そうね、芽以」
「ああ。黒野のお母さん、すみませんでした。色々」
「こちらこそ決めつけて嫌な思いさせたわね」
「黒野。とりあえず無理やり腕を使うなよ。生徒会長もいるんだから、抱え込んだりしないように」
「わかってるよ、ありがとうね」
穏やかな空気が理事長室を包む。
その後はみんなで理事長室で紅茶を飲んで談笑した。
担任がそのすきに生徒会長に連絡を入れているみたいだったけど。
きっとうまく行くんだって、
その時は疑いもせずそう思ったんだ。