契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
機内アナウンスが流れ、救急搬送される女性の優先がお願いされる。
「歩くことは可能ですか? 到着ゲートに救急の方が待機されていて」
客室乗務員に知らせを受け、女性の様子をうかがう。
「まだ、そこまで歩いていく余裕は残っていると思います。到着ゲートまで私も付き添います」
今のところ破水もなく、機内からストレッチャーで運んでもらうような状態ではない。
陣痛がついても歩いてもらうことは病院内でも日常普通に見られる光景だからだ。
「ご主人、到着ゲートに救急隊員が待機しているそうなので、そこまで奥様を連れてください。私も同行します」
到着ゲートに向かうと、ストレッチャーを用意して救急隊が待ち構えていた。
先頭を切って救急隊員に頭を下げ駆け寄る。