契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
『宇佐美さんは好きでもない男の世話をするかもしれないんだから、仕事も同然』
彼にとって私は、表向きは妻、しかし中身は雇った家政婦みたいな感覚なのだろう。
そう気付いてからは、考えを改めて全てプラス思考でこの状況を考えることに切り替えた。
今更あれこれ悪い方向に考えてもいいことはない。落ち込むだけだ。
だから、ハイグレードなマンションに住める! 家事をしたらお給料が出る! と、なんでも前向きに捉えることに決めたのだ。
そうしてからは、うだうだ余計なことを考えなくなっている。
とにかくここでの生活に慣れて、桐生さんには特別な感情を持たず契約を全うし、これからも変わらず自分のライフスタイルを守っていく。
いずれ、この契約だって終了する日がやってくるのだ。
自分は自分で、変わらずいればいいだけのこと。
生活の質が上がるというプラスな面だけ喜べばいい。
「さてと……片付けるとしますか」
広いリビングでポツリと独り言を呟き、運び入れてもらった自分の荷物へと向かった。