契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました


 七央さんの話から推測するところ、ご両親は結婚を物凄く勧めていると思われる。

 お見合いの話だって積極的みたいだし、早く七央さんに相手を見つけて結婚してほしいようだ。

 そんなご両親に今日紹介されるわけで、今からすでに胃がキリキリと痛い。

 なんとかその前に大好きなスイーツで少しでも気分を落ち着かせようと思って今日は亜紗美を誘ったけれど、刻一刻とその時間が近づいていると思うと落ち着かない。


「うわー、それはなんか緊張するね。相手の親ってだけで緊張するのに、押しが強そうじゃん。品定めもされそう」

「ちょっと、会う前から脅さないでよ」

「あー、ごめんごめん! 品定めされたって大丈夫だって。佑華は可愛いし愛想もいいし、助産師っていう肩書きもあるんだから。完璧じゃん。あ、だから彼がスカウトしてきたのかもね、佑華のこと」


 全然そんな風に思えない自信のない私は、肩を落として取っておいた大好きなタルトを取り皿にのせる。

 フィリングの上にたっぷりクリームがのったタルトには、マンゴーにオレンジ、キウイなどの色とりどりのフルーツが飾られ、ひと口食べるとフルーツとクリームの爽やかな甘さが口いっぱいに広がった。


「とにかく大丈夫だって。にこにこしてればなんとかなるよ。ね?」


 品定めなんて脅しておいて大丈夫とまとめた亜紗美をジト目で睨み、少しでも気分を上げようと残りのタルトを味わって食べた。

< 158 / 246 >

この作品をシェア

pagetop