契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
ドラマみたいなホントの話
どのくらいの期間で返答を返したらいいのだろうか……?
高い天井をぼんやりと見上げながら、小さく「ふう」と息をつく。
もう一週間以上は経つけど、どっちにしてももうそろそろ連絡しないとかな……?
悶々とそんなことを考えていると、掛けているソファーの座面が揺れる。
「ゆかちゃー、だっこ、だっこ」
ぽけっとしているといつの間にかとなりで杏莉がソファーをよじ登っていて、私の膝の上へと乗ってきた。
夜勤明けの休み。
今日は夕方から佑杏の家へと遊びにきている。
新しいオーブンを買ったからご飯をご馳走すると言われ、この間遊びに来た日に約束していたのだ。
当初誘われた日は、例の食事会の先約があってダメだったから、改めて予定を立て直した。
「杏莉ー、ゆかちゃお腹いっぱいだよ。杏莉はいっぱい食べたかな?」
「えー、お姉ちゃんまだ食べられるでしょ?」
抱っこした杏莉にそんなことを話しかけていると、向こうから佑杏がトレーを手にキッチンからやってくる。
そこには、私が今日お土産に買ってきたフルーツタルトが切り分けられてのっていた。