幼なじみと恋愛講座をご一緒に。
釣れない返事で頭にきたらしく、彼女から徐々に隠された素顔が見え隠れする。
俺と花乃の邪魔をするつもりなら、一枚一枚剥いでいくからな。
「永瀬さん、さっきから怖いです~
もしかして、優しくするのはカノちゃんだけってやつう~?」
は?
花乃の名前、知ってるのかよ。
最悪だな。名前、ばれてるのか。
「な!?
知ってるならほっといて下さい!!
花乃に何かするとか止めて下さいよ!!」
「そうね。
条件を飲んでくれるなら良いわよ?」
条件を飲む?
何か企んでるのかよ。
だけど、何の話だ?
面倒に巻き込まれるのはごめんだな。
今の今まで俺はもとより花乃だって接点がないはずだよな。
一方的なこの横柄な態度にイラつきながらも探りを入れる。
俺の反応が気に入らないのか、さっきまでのにこやかな表情が少しずつ失くなり、化けの皮が剥がれたってやつか。
つーか、中身最悪だな。
こいつの企みはまだ不明だけど、何かあるはず。