青薔薇の至愛
誰が見てもカッコいいのに。
自覚してない朱ちゃんってば罪作りなんだから。
今度こそしっかりつかまって、走り出すバイクにワクワクで目が大きく開く。
風を浴びながら見慣れた景色がいつもと違って見えるのは速さを感じているせいからなのか。
朱ちゃんの広い背中を独り占めできることに、頬が落ちてしまいそうなほど緩んだ。
しばらくしてコンビニに着くと、朱ちゃんは少年漫画を買おうか悩んでその場から離れる様子がないから、店の奥に進んで飲み物コーナーに足を止めると。
「「あっ」」
隣に立ってる人は、どこかで会ったことがある顔で
数秒後思い出した!と、思わずもう一度横を見て声をあげると、隣の人も私を見て驚いていた。
「朝井さん久しぶり、偶然だね」
目が合うと、気さくに話しかけてくれる藤永君は、ボウリング以来会っていなかったから、なんだか懐かしく感じちゃう。
「藤永君久しぶり!
あ、あの日はごめんね。
ペットボトル落としたまま帰っちゃって」
「いいよ別に、気にしてないし。
それよりあの後どうなったの?幼馴染みのお兄さんとは付き合えた?」
「えっ?!う、うん、おかげさまで……?」
「ふふ、おかげさまでって、俺なにもしてないけど。
よかったね、おめでとう」
「ありがとう」