転生悪役令嬢のお目付役
自分の置かれた状況を整理してみて、改めて神様に言われた注意点のいくつかを頭に浮かべる。
『未練があるうちは、成仏できないからのう。だから未練を無くすために、願いを叶えているのじゃよ』
『ゲーム内の1年が、現実世界のだいたい1時間になっておる。二日間くらいは、生死を彷徨っておっても、悪くはあるまい』
1時間だとの体感はないが、神様の言葉から制限時間があるとの認識はできた。
また、ぼやくように言っていた言葉も今になって、ようやく意味がわかる。
『何人か天国に送らないといけないから、そのまま誘導の方がいいんじゃがのう』
本当に神様なのか? 実は死神なんじゃ。
あらぬ疑念まで頭をもたげ、自分の役割の方向性までわからなくなる。
未練を無くした方がいいのか、俺はなにを目標にお目付役をやればいいんだ。
答えが出ないまま、部屋の扉はノックされた。