初恋物語~大切な君へ
「あまり遅くなるなよ。」
「うんありがとう兄ちゃん」
「心配してくれて。」
「あとね、はい!」
そう言って私は兄ちゃんに水玉柄の紙袋を渡す。
喜んでくれると良いなぁとワクワクする。
「もしかしてチョコ?」
「うん!」
「バレンタインだからね!」
「ありがとう雫…嬉しい。」
「今年は貰えないと思ってたから」
「雫、彼氏できたからもう異性には」
「あげないのかと…」
「そんな事しないよ。」
「家族はもちろん美桜や慎吾君や近藤君」
「にも作ってあるんだよ。」
「そりゃ、颯太君のは特別だけどね。」
「まぁ、そりゃそうだろな。」
「開けて良い?」
「うん!」
「おっ、生チョコか。」
「兄ちゃんも食べるから」
「甘さ控えめにしてあるよ。」
「さすがだな(笑)」
「当たり前でしょ(笑)」
「それより、兄ちゃん早く支度しないと」
「美桜と颯太君来ちゃうよ。」
「私はもう後みんなを待つだけだよ。」
「はいはい」
「準備してくるわ。」
私は兄ちゃんの学校に行く準備が出来るまで
ソファーに座って今日、颯太君にチョコをいつ渡すか悩んでいた。
行きしに渡すか、帰りに渡すか、それとも
昼休み2人にしてもらって渡すか色々考えた。
こうして考えるのって凄く新鮮で去年の
私には想像つかないなぁ。
バレンタインって渡す前もこんなに
胸が脈打つくらいドキドキしちゃうんだね。
本命チョコって最強だなぁ。
こんな事を思いながら悩んだ結果、学校の
帰り一緒に帰る時に渡す事に決断した。
「雫お待たせ。」
「兄ちゃんちょうど2人とも」
「来たみたいだよ。」
兄ちゃんが支度を終えリビングに戻って
来たと同時にインターフォンが家に鳴り響いた。
そして私と兄ちゃんは家を出て美桜と颯太君と一緒に学校へと向かった。