御曹司は懐妊秘書に独占欲を注ぎ込む
「待って、芽衣。どうぞ社長、上がってください」
そっとドアを開けると、泣く一歩手前の芽衣がちょこんと座ってこちらを見上げていた。抱き上げると社長が気になるらしくちらちらとうかがっている。
そんな芽衣を見て社長が紙袋の中に手を入れた。
「芽衣にプレゼントがある」
出てきたのは小さなうさぎのぬいぐるみだった。柔らかい素材で、耳が長く垂れている。目をキラキラさせている芽衣に近づけると、手を伸ばしあっさりと耳をつかむ。
さらに振り回し始めたので、ぬいぐるみとはいえかわいそうになってきた。
「んたっ。きゃあ!」
反対に芽衣は声を出してご機嫌そのものだ。
「気に入ったみたいです」
「なら、よかった」
私は芽衣から社長に視線を移す。
「これ……社長が買ったんですか?」
「他に誰が買うんだ?」
さも当然といった口調に不思議な気持ちになる。社長がこんな可愛い代物を手に取る姿なんて想像できない。
でも昨日存在を知らされ、会ったばかりの娘のために彼なりに考えて用意してくれたのだと思うと嬉しさと感謝の気持ちで胸が熱くなる。
「ありがとう、ございます」
リビングに戻り今度は芽衣をちゃんとベビーフェンスの向こう側に座らす。いつもなら下ろそうとすると抵抗するのに、今日はぬいぐるみのおかげかあっさり私の手を離れた。
今度はうさぎの耳をかじり出す。
そのとき隣に社長の気配を感じ、さすがにもらったばかりのものに対する扱いが乱暴すぎだろうかと慌ててフォローしようした。
そっとドアを開けると、泣く一歩手前の芽衣がちょこんと座ってこちらを見上げていた。抱き上げると社長が気になるらしくちらちらとうかがっている。
そんな芽衣を見て社長が紙袋の中に手を入れた。
「芽衣にプレゼントがある」
出てきたのは小さなうさぎのぬいぐるみだった。柔らかい素材で、耳が長く垂れている。目をキラキラさせている芽衣に近づけると、手を伸ばしあっさりと耳をつかむ。
さらに振り回し始めたので、ぬいぐるみとはいえかわいそうになってきた。
「んたっ。きゃあ!」
反対に芽衣は声を出してご機嫌そのものだ。
「気に入ったみたいです」
「なら、よかった」
私は芽衣から社長に視線を移す。
「これ……社長が買ったんですか?」
「他に誰が買うんだ?」
さも当然といった口調に不思議な気持ちになる。社長がこんな可愛い代物を手に取る姿なんて想像できない。
でも昨日存在を知らされ、会ったばかりの娘のために彼なりに考えて用意してくれたのだと思うと嬉しさと感謝の気持ちで胸が熱くなる。
「ありがとう、ございます」
リビングに戻り今度は芽衣をちゃんとベビーフェンスの向こう側に座らす。いつもなら下ろそうとすると抵抗するのに、今日はぬいぐるみのおかげかあっさり私の手を離れた。
今度はうさぎの耳をかじり出す。
そのとき隣に社長の気配を感じ、さすがにもらったばかりのものに対する扱いが乱暴すぎだろうかと慌ててフォローしようした。