御曹司は懐妊秘書に独占欲を注ぎ込む
「代わる」
体勢が変わり、芽衣が軽く伸びをして動いたが、目は閉じたままだ。明臣さんは静かに私の隣に腰を下ろす。
「自分のペースで事を運べないうえ二十四時間休みなし。しかも無給か。育児は仕事よりキツイな」
冷静に仕事に置き換えるのが明臣さんらしくて、そんな彼の身をもって実感したという言い方に私は笑った。
「でも、お金にはけっして換えられない価値があります」
他のなにを差し出されても芽衣のいない人生なんてもう考えられない。子どもの存在って偉大だ。
「……そうだな」
打って変わって優しい声色で同意される。上辺だけではないのが伝わってきて、胸の奥がじんわりと温かくなっていった。
ひとりで頑張るのが当たり前で芽衣を育てていく中、大変さや嬉しさを共有できるのがこんなにも心強いとは思わなかった。
続けて明臣さんは芽衣を支えているのとは反対の腕をこちらに伸ばし私の頭を労るように撫でる。そしてゆっくりと肩に回し抱き寄せられたので、私もおとなしく身を委ねて彼にもたれかかった。
真夜中、しんとした見慣れない広い部屋で不思議と穏やかな気持ちになる。
「……私からすると働いていたときは、明臣さんはいつ休んでいるんだろうって常に心配していましたよ」
思い出を語る調子で切り出す。私の中での彼は相当な仕事人間で、正直芽衣の存在を知ってから、ほぼ毎日会いに来るなんて思いもしなかった。
こうして私たちと過ごす時間をわざわざ作るとも。
体勢が変わり、芽衣が軽く伸びをして動いたが、目は閉じたままだ。明臣さんは静かに私の隣に腰を下ろす。
「自分のペースで事を運べないうえ二十四時間休みなし。しかも無給か。育児は仕事よりキツイな」
冷静に仕事に置き換えるのが明臣さんらしくて、そんな彼の身をもって実感したという言い方に私は笑った。
「でも、お金にはけっして換えられない価値があります」
他のなにを差し出されても芽衣のいない人生なんてもう考えられない。子どもの存在って偉大だ。
「……そうだな」
打って変わって優しい声色で同意される。上辺だけではないのが伝わってきて、胸の奥がじんわりと温かくなっていった。
ひとりで頑張るのが当たり前で芽衣を育てていく中、大変さや嬉しさを共有できるのがこんなにも心強いとは思わなかった。
続けて明臣さんは芽衣を支えているのとは反対の腕をこちらに伸ばし私の頭を労るように撫でる。そしてゆっくりと肩に回し抱き寄せられたので、私もおとなしく身を委ねて彼にもたれかかった。
真夜中、しんとした見慣れない広い部屋で不思議と穏やかな気持ちになる。
「……私からすると働いていたときは、明臣さんはいつ休んでいるんだろうって常に心配していましたよ」
思い出を語る調子で切り出す。私の中での彼は相当な仕事人間で、正直芽衣の存在を知ってから、ほぼ毎日会いに来るなんて思いもしなかった。
こうして私たちと過ごす時間をわざわざ作るとも。