御曹司は懐妊秘書に独占欲を注ぎ込む
「早希は勉強だけの人間じゃない。それだけで秘書にはしないさ。相手の心の機微に敏いし、その時々の状況を察するのも長けていたから何度も助けられた」
「……ありがとうございます」
目頭がじんわり熱くなる。仕事で明臣さんが私をそれなりに評価してくれているのは感じていた。なにより秘書を代わるように言われなかったし。
けれどこんなふうに具体的に面と向かって褒められたのは初めてだ。今の関係も影響しているのかもしれない。明臣さんは私の頬に触れながら穏やかに続ける。
「なにより早希の人間性だな。取引先からの評判もよかったし君島さんもかなり気に入っていたから。今でもたまに戻ってきてほしいと嘆いている」
「君島さん、お元気ですか?」
同じく明臣さんの秘書をしていた君島さんの名前を久しぶりに聞いた。よくしてもらったのに、彼女とは仕事を辞めてから連絡をとれていない。
「ああ。実は彼女から早希が結婚したと聞いたんだ」
「えっ?」
やや声のボリュームが大きくなってしまい、慌てて口をつぐむ、明臣さんと共に隣のベビーベッドで眠る芽衣の気配を探るが起きそうにはない。
安堵して記憶を辿ると思い当たる節はあった。
明臣さんが出張でいない間、会社を辞める決断に至るまで、悪阻と格闘しながら仕事をする私を君島さんはものすごく心配していた。
体調不良の原因は直接伝えなかったものの結婚してお子さんのいらっしゃる君島さんにはすぐにバレた。
「……ありがとうございます」
目頭がじんわり熱くなる。仕事で明臣さんが私をそれなりに評価してくれているのは感じていた。なにより秘書を代わるように言われなかったし。
けれどこんなふうに具体的に面と向かって褒められたのは初めてだ。今の関係も影響しているのかもしれない。明臣さんは私の頬に触れながら穏やかに続ける。
「なにより早希の人間性だな。取引先からの評判もよかったし君島さんもかなり気に入っていたから。今でもたまに戻ってきてほしいと嘆いている」
「君島さん、お元気ですか?」
同じく明臣さんの秘書をしていた君島さんの名前を久しぶりに聞いた。よくしてもらったのに、彼女とは仕事を辞めてから連絡をとれていない。
「ああ。実は彼女から早希が結婚したと聞いたんだ」
「えっ?」
やや声のボリュームが大きくなってしまい、慌てて口をつぐむ、明臣さんと共に隣のベビーベッドで眠る芽衣の気配を探るが起きそうにはない。
安堵して記憶を辿ると思い当たる節はあった。
明臣さんが出張でいない間、会社を辞める決断に至るまで、悪阻と格闘しながら仕事をする私を君島さんはものすごく心配していた。
体調不良の原因は直接伝えなかったものの結婚してお子さんのいらっしゃる君島さんにはすぐにバレた。