今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
ベッドの脇に腰掛けて、まだ起き上がれない私の頭を撫でた。私まで寝かしつけられているようで、またうとうとしてしまう。
「今度の休みは……悠生さんが休む番……育児は私に任せて、ゆっくりして……」
「お言葉に甘えて……って、言いたいところだけど」
頭の上から悠生さんの苦笑が聞こえた。わざとらしく抑揚をつけて提案する。
「休日くらいは一緒に育児をしたいかな。次の休みは、お弁当とミルクを持って出かけようか。近所に、ピクニックに最適ないい芝生の公園があるんだ。そろそろ桜も咲く頃だと思うよ」
みんなでお花見。それも素敵かもしれない。まだ目がよく見えていない柚姫も、爽やかな風を感じれば気持ちがいいはずだし、一面の桜を見せればピンク色を認識してもらえるかもしれない。
まどろみの中で笑みが漏れた。
「俺と君なら、きっとなんだって楽しいよ」
「柚姫もね」
「もちろん。ふたりのお姫さまをエスコートするよ」
ああ、きっと楽しいに決まっている。つらいことや苦しいことが起きたとしても、悠生さんがいてくれれば、柚姫が一緒なら、乗り越えられるに決まっている。
前さえ向いて歩いていれば、必ずしあわせになれるのだから。
「悠生さん……愛し――」
続きは言葉にならなかった。ぼんやりとした意識の中で、柔らかな温もりが唇に触れた、気がした。
【FIN】
「今度の休みは……悠生さんが休む番……育児は私に任せて、ゆっくりして……」
「お言葉に甘えて……って、言いたいところだけど」
頭の上から悠生さんの苦笑が聞こえた。わざとらしく抑揚をつけて提案する。
「休日くらいは一緒に育児をしたいかな。次の休みは、お弁当とミルクを持って出かけようか。近所に、ピクニックに最適ないい芝生の公園があるんだ。そろそろ桜も咲く頃だと思うよ」
みんなでお花見。それも素敵かもしれない。まだ目がよく見えていない柚姫も、爽やかな風を感じれば気持ちがいいはずだし、一面の桜を見せればピンク色を認識してもらえるかもしれない。
まどろみの中で笑みが漏れた。
「俺と君なら、きっとなんだって楽しいよ」
「柚姫もね」
「もちろん。ふたりのお姫さまをエスコートするよ」
ああ、きっと楽しいに決まっている。つらいことや苦しいことが起きたとしても、悠生さんがいてくれれば、柚姫が一緒なら、乗り越えられるに決まっている。
前さえ向いて歩いていれば、必ずしあわせになれるのだから。
「悠生さん……愛し――」
続きは言葉にならなかった。ぼんやりとした意識の中で、柔らかな温もりが唇に触れた、気がした。
【FIN】


