時間切れ

救急の処置室の前には陸が、立っていた。

そこへ、一也が急ぎ足でやってきた。

「陸! 」

「は〜、父さん… 母さんが倒れて…」

「陸、しっかりしろ! どんな状況だったんだ?」

「俺が、16時からバイトしてて、
17時少し前に母さんが席を立ち上がったら倒れたらしくて、加藤さんの声で母さんのところへ行ったら、意識なくて…」

「そうか、ビックリしたな陸。先生からの説明は?」

「うん。何が原因なのか採血したりレントゲンとCTスキャンもするって…
今、CTスキャンに行ってる。
もうすぐ戻ると思うけど…」

「そうかあ〜、やっぱり今日休ませれば良かった…」

「どうしたの?」

「昨日俺と父さんが帰ってきたら、電気もついてなくてノンは寝室で横になっててさ、
体が怠くてちょっと貧血ぎみみたいだから横になってたって言うから、
土曜日に一緒に病院へ行く約束したんだよ…」

「昨日から具合が悪かったのかぁ〜爺ちゃんは?」

「事務所の方を任せる連絡入れたから、
たぶん、事務所。」


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