解けない愛鎖
「おめでとう!次の飲み会での報告を楽しみにしてる」
「ありがとう」
「サエもあの、ぶあつーい雑誌買わなきゃね」
あたしの言葉に笑い声を零したあと、サエがふと急に真面目な顔付きになった。
「最後の最後になって、こんなこと言っていいかわかんないんだけど……実はあたし、飲み会のあいだずっと、リナに伝えるべきか迷ってたことがあるんだ」
あたしのことを真顔でジッと見つめてくるサエは、そう切り出しておいて、まだ迷っているようだった。
「どうしたの、急に神妙になっちゃって。そこまで言われて教えてもらえなかったら、気になって今夜眠れなくなっちゃうよ」
サエの表情から鑑みて、あまり良い話ではないのだろう。だけど、気にはなる。
少しでも話しやすくなるように、へらっと笑いかけてみたら、サエが逡巡したのちに小さく頷いた。
「実はね、この前シュウがヒロキに会って、リナの結婚のことを話しちゃったんだって」
「そうなんだ。あいつ、少しくらいは驚いてた?」
ふたたび巡ってきたヒロキの話題に、内心ドキッとする。あたしはそのことをサエに悟られないように、戯けて笑った。