パラダイス、虹を見て。
 メンタルは崩壊寸前だった。
 サクラの嬉しそうな顔を見て、少しだけ救われるような気がした。

 外に出るとウッドデッキになっていたので。
 そこにある椅子に座った。
 すっかりとお日様は傾いていて。
 もう少しすれば夜になる。

 一面、木々で覆われていて。
 何で、こんなところに家が建っているのだろうと思う。
 森の中のせいなのか、少し肌寒くて。
 腕をさすった。

「女の人が一人でいたら危険です」
 男性の声がするので、声のするほうを見ると。
 コックさんの格好した男性が立っていた。
 どこから現れたのだろう?
「ここは女性立ち入り禁止なんです。サクラも昔、それで酷い目に遭ったみたいで」
「ごめんなさい。戻ります」
 立ち上がって、再び男性を見ると姿がなかった。

「秘密の館的なところなのかな」
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