いつか再会する時まで



チャイムが鳴り、今日のテストが終わる。






「ここの問題って答えウだよね?」

「え、嘘!?私イにしちゃった!」




教室のあちこちでこのような会話がされている中、私は黙々と帰る準備を始めていた。
今日は美鈴さんのお店の手伝いを頼まれている。
美鈴さんは有名な“R&I”というアパレル関係の企業の系列のお店の店長だ。
美鈴さんは自分がオシャレをするのも、他人をオシャレにするのも大好きな人で、自分磨きを欠かすことがない。
私はそんな美鈴さんを尊敬している。



「凛も帰り?」

凛「うん。バイトあるから」


バイトしているお店を聞くと、美鈴さんが店長のお店だった。


「え!?美鈴さんと知り合い?」

凛「あたしもまさか店長が美鈴さんなんて思わなかった。面接官は副店長だったから。」



話を聞くと、凛は中学生の時から美鈴さんの働くお店に通っており、凛は店員と話すタイプの客じゃないので、美鈴さんの顔を見た覚えはないようだった。
だが、高校生になり、バイトを始めようと考えた時にそのお店で働きたいと思い、面接を受けたそうだ。



< 196 / 386 >

この作品をシェア

pagetop