いつか再会する時まで


朔side




俺たちは玲音を除く5人で理事長に文化祭についての書類をもらうため、理事長室に向かった。
そして、文化祭について話をしていると、理事長の携帯が鳴り、理事長は電話に出た。


誠「もしもし……」



電話に出た理事長の顔がだんだんと青ざめていく。
さすがに気づいたのだろう。皆も理事長の様子を静かに窺う。
電話を切り、理事長は俺たちに向かって言った。






誠「後で荷物を渡すから、ここの病院に行ってくれないか?」

魁斗「何のために?」




説明がないまま病院に行かないといけない意味がわからないと、魁斗が理由を聞く。
理事長は1度目を伏せて少しため息をつくと真剣な顔をした。


誠「玲音が病院に搬送された。さっきの電話はそのことだ。」

「分かりました。行きます」




即答する俺に対して、ほかの4人は玲音が病院に搬送されたことに驚いている。さすがに俺も同じ。あの玲音が病院に搬送されるなんてただ事じゃない、と。


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