いつか再会する時まで
お手洗いから戻ると、ようやく主役の朔の父親の周りが空いていたので、挨拶に行くことにした。
「お久しぶりです。神崎 絵梨花の娘の玲音です。この度はおめでとうございます」
朔父「あぁ、絵梨花の……。息子と知り合いで?」
「はい。朔さんと仲良くさせて頂いています。」
朔父「なるほど。あの子と……」
朔の父親は“朔”と言った瞬間、少し厳しい表情になる。
私はその一瞬を見逃さず、聞いてみることにした。
「先程少し聞こえてきたことなのですが……。朔を認めていないというのは本当ですか?」
私の言葉に眉根を寄せる姿に確信を持つ。
「なぜ認めないんですか……?朔だけなんでしょう?長男のことは“跡取り”という形で、次男のことは“何でも黙認する”という形で認めているのに」
朔父「これは我が家の問題だ。君には関係ないだろう」
「関係ないわけがないでしょう!?朔は私の友人です!」
先程の柔らかい声とは一変して硬い声になった朔の父親を少し睨みつけながらそう言った。
玲音side end