カラフル☆デイズ
もう深月先輩、もう来てるかな?
浴衣姿、可愛いって思ってもらえるかな?
そんなことを考えるだけでドキドキが増す。
少しでも早く会いたくて、本当は今にも駆け出したいけれど、足元は下駄だし、せっかくの浴衣や髪が乱れているのが嫌で、逸る気持ちを抑えながら歩いた。
待ち合わせの時間までには、まだ少し時間があったけど、深月先輩はもう既に待っていて。
偶然にも、雑誌コーナーには深月先輩以外に他のお客さんの姿は見当たらない。
私は、雑誌を立ち読みしている先輩に向かって、正面からガラス越しに小さくノックした。