カラフル☆デイズ

きっと、何も知らなかった私の方が、知らず知らずの内に深月先輩を沢山傷付けたはず……。


それでも、


「……深月先輩も、少しでも私のことを好きで一緒にいてくれたって、そう思っても良いですか?」


うん、って一言でも言ってもらえたら、もうそれだけで十分だから。


そう願う私に、深月先輩は即答せず、なぜか困った様な表情を浮かべた。


「……最初、まひるが深山の彼女だって勘違いしてた時は、深山の悔しがる顔を見てやりたいって、そんな気持ちで、まひるが毎日作ってくるたまごサンドに付き合ってた」


深月先輩の本心を聞けるのは嬉しいけれど、やっぱり正直辛い。


セイ兄への対抗心から付き合ってくれていたのだと言われてしまっては、私のささやかな希望は(つい)えたも同然だ。



< 407 / 420 >

この作品をシェア

pagetop