カラフル☆デイズ

「けど、気付いたらあっという間にそんなことどうでも良くなっていて……ただ、まひるに対する好奇心からまひると接してた」


だから、深山の彼女じゃないって知って嬉しかったけど、同時に妹だと知ってしまい、何よりもまず、とにかくもう関わりたくないと思ったらしい。


あの時の深月先輩の反応は、こういう意味だったのだと、記憶の中の先輩の表情と照らし合わせていく。


それには、少しだけ痛みが伴うけれど。


「もうかかわりたくないって思うのに、まひると一緒にいると心の真ん中が埋まる感じがして、鬱屈した気持ちがいつの間にか消えて、誰かと一緒にいるのも悪くないなって初めて思えた……」


だけど、私と一緒にいるとどうしても過去の出来事が浮かんできて、自分でもどうすれば良いのか判らず、気持ちを持て余してたらしい。


私と一緒にいることを悪くないって思ってもらえたことが嬉しくて、先輩の憂いよりも、まず真っ先にその喜びで頭が一杯になってしまう自分が恥ずかしい。



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