昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
クスッと笑みをこぼして幸太に伝えたら、伊織が驚いた顔で俺に確認する。
「そ、そうなんですか?」
 俺が『そうだ』と答える前に、右京と弥生が声を揃えて否定した。
「違います!」
 息もピッタリだ。
 うちはいつもこんな風に賑やか。
 これが今の俺の家族だ。
「凛、ぐっすり寝てるね」
 俺の腕の中にいる凛を見て微笑む幸太に小さく頷く。
「ああ。そんなに酒は強くないみたいだ」
「俺はいいチョイスだと思うよ」
 少し真剣な顔で幸太が唐突にそんな言葉を口にする。
 凛は美人だし、優しいからすぐに好きになったのだろう。
「幸太、あんたもう寝る時間よ」
 弥生に呼ばれ、幸太は「はーい」と返事をしてこの場からいなくなった。
「そろそろ凛さまを送っていきますか?」
 伊織に声をかけられ、「ああ」と返すも、彼女を帰すことに寂しさを感じた。
 凛と一緒だと日常を忘れ、気分が落ち着く。
 それに、彼女の温もりも心地よい。
 だが、もう夜の十時過ぎ。
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