不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ
「それがいいんだよ。だから、そのままでいてね」
顔中真っ赤で戸惑っているが、結局なんだかんだと言いながらも、そのままでいる。
体の相性もいいし、性癖の相性もいいみたいだ。
俺が洗濯物を干している間に、優香ちゃんがトロトロのスクランブルエッグを作ってくれて、焼いたウインナーとサラダをパックから取り分けてお皿に盛りつけてくれる。
そして、俺は、某メーカーのアイスコーヒーをコップに注いで、2人、席についた。
といっても、キッチンテーブルなんてものはないので、昨夜のように、リビングテーブルで並んでの食事。
「私、お料理ってあまりしないから、たいした物作れなくて、ごめんなさい」
しゅんと落ち込んでる。
「気にしなくていいのに。俺も料理なんてしないし、出来合いのものしか食べないから、
これからは、2人で練習して行こうよ」
「2人で?」
「うん。もう、俺たち付き合ってるんだし、
週末は、俺んとこで過ごすんだから、時間はたくさんあるよ」
「えっ、斗真さんの部屋で過ごすこと、決定なの?」
「そう、決定。平日も一緒に過ごす?」
「いや、それはさすがに…」
「そのうちね…とりあえずは週末だけ。だけど、いつでも着ていいからね」
と、スペアキーを渡した。
「ありがとう。嬉しい」