令和最愛授かり婚【元号旦那様シリーズ令和編】
それから三日後の、九月中旬の土曜日。
秋が近づき、少し柔らかい風が心地よい昼下がり、私は黒須類のオフィスにほど近いオープンカフェのテラス席で、彼を待っていた。
約束の時間から数分遅れて出入口に立った彼は、私に気付くと店員の案内を断り、まっすぐこちらに歩いてきた。
「お待たせ」
低い落ち着いた声。
私は唇を結び、頷いて応じた。
休日だけど、多分仕事の途中だろう。
黒須類は、寸分の隙もない、超高級オーダーメイドの黒いスーツ姿だった。
ネクタイは、涼やかなアイスブルー。
長身で無駄な肉のない、すっきりと引き締まった体型の彼に、怖いくらいよく似合う。
私の方は、そんな彼には到底そぐわない、ラフなカジュアルスタイルだ。
ふんわりしたチュニックに、スキニーパンツ。
肩の少し下までの長さの、茶色くカラーリングした髪は、天然のゆるふわで、軽く波打っている。
化粧ノリがよくなくてメイクは薄めだけど、睫毛のエクステ効果で、二重目蓋の丸い目は一応ぱっちりして見える。
とは言え、最後に会った時に比べると、全体的にぼんやりした印象を与えたようだ。
黒須類は、私の顔を見た途端、『久しぶり』よりも先に、「顔色悪いな」と言って、向かいの椅子を引いて腰を下ろした。
秋が近づき、少し柔らかい風が心地よい昼下がり、私は黒須類のオフィスにほど近いオープンカフェのテラス席で、彼を待っていた。
約束の時間から数分遅れて出入口に立った彼は、私に気付くと店員の案内を断り、まっすぐこちらに歩いてきた。
「お待たせ」
低い落ち着いた声。
私は唇を結び、頷いて応じた。
休日だけど、多分仕事の途中だろう。
黒須類は、寸分の隙もない、超高級オーダーメイドの黒いスーツ姿だった。
ネクタイは、涼やかなアイスブルー。
長身で無駄な肉のない、すっきりと引き締まった体型の彼に、怖いくらいよく似合う。
私の方は、そんな彼には到底そぐわない、ラフなカジュアルスタイルだ。
ふんわりしたチュニックに、スキニーパンツ。
肩の少し下までの長さの、茶色くカラーリングした髪は、天然のゆるふわで、軽く波打っている。
化粧ノリがよくなくてメイクは薄めだけど、睫毛のエクステ効果で、二重目蓋の丸い目は一応ぱっちりして見える。
とは言え、最後に会った時に比べると、全体的にぼんやりした印象を与えたようだ。
黒須類は、私の顔を見た途端、『久しぶり』よりも先に、「顔色悪いな」と言って、向かいの椅子を引いて腰を下ろした。